【ランキング】ヘルスケア:製薬企業@2019年1年間

順位会社名ティッカー売上
M.USD
RocheRHHBYスイス61,869
PhizerPFE米国51,750
NovartisNVSスイス47,450
MerckMRK米国46,840
Glaxo Smith KleinGSK英国43,102
Johnson&JohnsonJNJ米国42,198
SanofiSNYフランス40,466
AbbvieABBV米国33,266
武田薬品工業TAK日本30,200
10Bristol Mayers SquibbBMY米国26,145
11AstrazenecaAZN英国24,384
12AmgenAMGN米国23,362
13Gilead SciensisGILD米国22,449
14Eli LilyLLY米国22,320
15Boehringer Ingelheim非公開ドイツ21,279
16BayerBAYRYドイツ20,120
17Novo NordiscNVOデンマーク18,296
18Teva PharmaceuticalsTEVAイスラエル16,887
19BiogenBIIB米国14,378
20大塚HLDGS日本12,812
参考サイト より抜粋

※日本では著名な「アステラス」「第一三共」などは、世界ランク外。

投資先としての特徴

上位3社で配当貴族(=連続増配25年超の銘柄)は案外少なく、ロシュのみ。

上位20社だけを見続けると、そのなかで順位変動はあっても同じ顔触ればかりで変動しつづけている。つまり新規参入の壁が高く、安定性がある。

おなじヘルスケアセクターの医療機器メーカーと違うのは、特許切れのリスクがある事。超高額商材に依存する会社も多い。だが市場の拡大スピードはこちらが上である。

企業としての特徴

競合が現れない会社かどうか、特色をみていく。

ロシュ(RHHBY)

ロシュ(RHHBY)

【強み】分子標的薬剤で、とくにがん領域では世界一。

売上100%を医療用医薬品が占める。特定薬への依存は小さく、新・分子標的薬も続々と発売中。

【投資情報】連続増配10年(2020年現在)。

ファイザー(PFE)

ファイザー(PFE)

【強み】バイオシミラーの商品数と、取得適応数。

売上82%を医療用医薬品、10%をワクチン、8%を一般向け医薬品が占める。医療用医薬品では特許切れ部門(アップジョンブランド)を分離したため、売上減少は必至。新薬開発ではなく、バイオシミラーに活路を見出している。

【投資情報】連続増配10年(2020年現在)。

ノバルティスAG(NVS)

ノバルティスAG(NVS)

【強み】分子標的薬剤の、特にマイナー疾患系に強い。

売上100%を医療用医薬品がしめる会社。売上は特定薬への依存度が低く、最も売れているジレニア®でさえ8%程度しか占めていない。

【投資情報】連続増配20年超(2020年現在)。

メルク&カンパニー(MRK)

メルク&カンパニー(MRK) ※日本では「MSD」として知られている

【強み】分子標的薬剤の、抗がん剤領域や自己免疫疾患に強い。

売上81%を医療用医薬品が、残り19%をワクチンがしめる会社。医療用医薬品では抗がん剤「キイトルーダ®」があまりに成功したため、売上25%を占めている。ワクチンは話題になった子宮頸がんワクチン「ガーダシル®」や、肺炎球菌ワクチン「ニューモバックス®」をふくむ。

【投資情報】増配王銘柄(2020年現在)。

グラクソスミス・クライン(GSK)

グラクソスミス・クライン(GSK)

【強み】肺疾患全般に強い。CODP、気管支喘息の吸入薬の売上は世界一。またワクチンもおなじく肺疾患系の製品に強い。

売上は医療用医薬品は52%、ワクチンは21%、一般向け医薬品(OTC)は27%と分散型。分子標的薬剤などの超高額医薬品は強くなく、比較的安い薬を多売して利益をだす会社。

【投資情報】配当貴族銘柄(2020年現在)。英国ADRのため配当税率が20%だけで済む。

ジョンソン&ジョンソン(JNJ)

ジョンソン&ジョンソン(JNJ)

【強み】分子標的薬剤の、とくに自己免疫疾患領域では世界一の規模を誇る。

売上は医療用医薬品(名義はヤンセンファーマ)は51%、医療機器は32%、一般向け医薬品・生活必需品は17%と分散型。分子標的薬剤も多発する。

【投資情報】配当王銘柄(2020年現在)。

アッヴィ(ABBV)

アッヴィ(ABBV)

【強み】ヒュミラの圧倒的シェア。

売上は医療用医薬品で100%。その50%超をヒュミラ1剤が占める。

【投資情報】実質的な配当貴族銘柄(2020年現在)。(2011年以前はアボットの一部で、当時から連続増配が続いていた)

ブリストルマイヤーズ・スクイブ(BMY)

 

ブリストルマイヤーズ・スクイブ(BMY)

【強み】分子標的薬剤の、とくにがん領域や自己免疫疾患領域に強い。

売上100%を医療用医薬品がしめる会社。分子標的薬剤も開発・販売している。主力のオプジーポ®は日本の小野薬品と共同で開発した薬で、あのノーベル賞受賞・本庶佑さんの協力した薬として、また超高額医薬品としても有名。

【投資情報】特記なし。

アストラゼネカ(AZN)

 

アストラゼネカ(AZN)

【強み】肺疾患薬全般が強い。疾病負荷の大きいCOPD、気管支肺炎、肺癌においては世界最大級のシェアである。

売上100%を医療用医薬品がしめる会社。分子標的薬剤も開発・販売している。

【投資情報】配当貴族銘柄(2020年現在)。ただし近年の配当金は据え置き。英国ADRの為配当税率が20%のみで済む。

アムジェン(AMGN)

 

アムジェン(AMGN)

【強み】分子標的薬剤のプラリア®・ランマーク®は唯一無二の注射ですむ薬。

売上100%を医療用医薬品がしめる会社。分子標的薬の開発が多い。特定薬への依存は小さい。

【投資情報】

ギリアド・サイエンシズ(GILD)

 

ギリアド・サイエンシズ(GILD)

【強み】HIV治療薬。※昔はC型肝炎治療薬に強かったが、現在市場縮小でダメ

売上100%を医療用医薬品がしめる会社。C型肝炎を「完治させる薬」をつくりだした世界初の会社であり、2010年代前半はバブルに沸いていた。その後患者数の減少・他社での上位互換薬(アッヴィのマヴィレット®など)の登場で苦しくなっている。

【投資情報】特記なし。

イーライリリー(LLY)

 

イーライリリー(LLY)

【強み】インスリンの世界シェア2位(1位はノボ)。

売上100%を医療用医薬品がしめる会社。その中で内分泌(インスリンが含まれる)で55%を占めているが、商品数が多く分散できている。抗がん剤の会社を買収していて、内分泌依存からの脱却を図っている(ノボとは対照的)

【投資情報】特記なし。

ノボ・ノルディスク(NVO)

ノボ・ノルディスク(NVO)

【強み】インスリンのシェアで世界一。血液製剤でも世界一。

売上は医療用医薬品が100%。その78%が糖尿病薬が占めていて、世界一シェアのインスリンが含まれている。得意分野(4Way と自称)のみに特化し、ムダな開発を行わず超高収益体質で、守りの経営が特徴的。

【投資情報】配当貴族銘柄(2020年現在)。

バイオジェン(BIIB)

バイオジェン(BIIB)

【強み】多発性硬化症薬のシェアで世界一。

売上は医療用医薬品が100%。その75%が多発性硬化症薬が占める。

【投資情報】無配銘柄(2020年現在)。

関連項目

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