【調剤】注射薬で投与方法・配合変化に注意するもの

ポリ塩化ビニルフリーのルートが必要

ポリ塩化ビニルフリーのルートを使用する薬

ポリ塩化ビニル製バッグへの薬剤吸着の為

ニトログリセリン(ミリスロール®)
硝酸イソソルビド(ニトロール®)
インスリン製剤
フィルグラスチム(グラン®)
シクロスポリン(サンディミュン®)

ポリ塩化ビニル製バッグからの可塑剤溶出の為

※可塑剤=フタル酸ジ(2-エチルヘキシル)(=DEHP)を使用している。

脂肪乳剤(イントラリポス®など)
パクリタキセル(タキソール®)
アルプロスタジル(アピスタンディン®)
シクロスポリン(サンディミュン®)

油性・水溶性の配合変化がある注射薬(油性・水溶性)

油性・水溶性の配合変化がある注射薬(油性・水溶性)

油性注射剤

・・・単独注射が原則。もし希釈したいなら、植物性油脂を溶媒とする。

エストリオール
テストステロン
エストラジオール
ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル

水溶性注射剤(の内で有機溶媒で可溶化されたもの)

・・やはり単独注射が原則。どうしても希釈する場合は、水性溶媒だが速やかに使用すること(でないとすぐ析出してしまう)。

ジアゼパム(セルシン®、ホリゾン®)
フェニトイン(アレビアチン®)
フルニトラゼパム(サイレース®)

pHによる配合変化がある注射薬

pHによる配合変化がある注射薬

酸性注射剤

・・・単独注射が原則。もし希釈・混注したいなら、pH 変化に注意する(pH変動試験を行って合格した組み合わせに絞る)。

2.5~4.5チアミン塩化物塩酸塩
2.3~5.0アドレナリン(ボスミン®)
4.5~6.0エピルビシン塩酸塩(ファルモルビシン®)
5.0~6.0ドキソルビシン塩酸塩(アドリアシン®)
3.0~5.0ドパミン塩酸塩(イノバン®、プレドパ®)
4.0~5.5ガベキサートメシル酸塩(エフオーワイ®)
2.7~3.3ドブタミン塩酸塩(ドブトレックス®)
2.3~5.0ノルアドレナリン
2.2~3.2ブロムヘキシン塩酸塩(ドルミカム®)

塩基性注射薬

・・やはり単独注射が原則。どうしても希釈・混注する場合は、pH 変化に注意すること(pH変動イ試験を行って合格した組み合わせに絞る)。

9.0~10.0カンレノ酸カリウム(ソルダクトン®)
10.8~11.4ガンシクロビル(デノシン®)
7.0~8.5炭酸水素ナトリウム(メイロン®)
12前後フェニトインナトリウム(アレビアチン®)
8.8~9.6フロセミド(ラシックス®)
7.0~8.0メチルプレドニゾロンコハク酸エステル
(ソル・メドロール®、ソル・メルコート®)

pH変動スケールの例:ブロムヘキシン

pH変動スケールの例:フルオロウラシル

関連項目

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