病院薬剤師のシフト例

シフト例

ひとくちに「病院薬剤師」と言っても、病院規模により働き方はいろいろ異なる。

小規模病院
小病院の例
全員
8:30~17:30
(60分休憩)
17:30~翌日8:30はオンコール
土日分の仕事の為多忙
委員会はまずない
全員
8:30~17:30
(60分休憩)
17:30~翌日8:30はオンコール
委員会殆どない
全員
8:30~17:30
(60分休憩)
17:30~翌日8:30はオンコール
仕事少ない為代休取得日。
全員
8:30~17:30
(60分休憩)
17:30~翌日8:30はオンコール
午後に委員会のパターン多い
全員
8:30~17:30
(60分休憩)
17:30~翌日8:30はオンコール
委員会少しあり
薬剤師1人
8:30~12:30
休憩0分
12:30~翌日8:30はオンコール
出勤なし8:30~翌日8:30はオンコール
出勤はしない
右参照前日出勤者なしなら
薬剤師1人/10:30~12:30
12:30~翌日8:30オンコール

前日出勤者ありなら
8:30~翌日8:30オンコール

【小病院の例】
●病床数180以下の病院
●常勤薬剤師は6人以下
●内科・外科・整形外科など主要な常勤科あり

このような病院は、薬剤師の当直ができない。たとえば薬剤師4人で当直すると、平日5~6回は当直だし、土日も月1~2回当直になってしまい現実的ではない。そのため時間外で薬の困りごと(麻薬の緊急処方・ピッキングできない粉薬の処方など)が有った場合は「オンコール対応(=待機)」となる。

オンコール対応(=待機)

【オンコール対応(=待機)】
病院からの電話鳴った場合はすぐ出て対応できる状態の事。時には病院にかけつける事になる為、病院に30分で行ける場所に居る必要あり。例えば通勤1時間かける人間は、この日のみ近くで寝泊まりする(たいていの人は、実家が病院近くなので実家帰りしている)

またこれらを加味すると、概ね次のような勤務シフトが出来上がる。

小規模病院の薬剤師シフト例

【小規模病院の薬剤師シフト例】
●薬剤師5人
●2020年11月の例
<結果>
●薬剤師A・B・C・Dで全員が同じオンコール(=待機)回数。
●土曜当番&日曜待機の週は、病院30分圏内で遊ぶしかない。
●祝日は11/3は前日出勤者がいるので、オンコールのみ。
●同じ祝日でも11/23は前日出勤者がいないので、当番で出勤する。

1
A待機
2
A待機
3(祝)
A待機
4
B待機
5
C待機
6
D待機
7
B当番
8
B待機
9
A待機
10
B待機
11
C待機
12
D待機
13
A待機
14
C当番
15
C待機
16
B待機
17
C待機
18
D待機
19
A待機
20
B待機
21
D当番
22
D待機
23(祝)
B当番
24
C待機
25
D待機
26
A待機
27
B待機
28
A当番
29
A待機
30
C待機
12/1
D待機
中規模病院
中規模病院の例
1人欠員
8:30~17:30
(60分休憩)
17:30~翌日8:30は当直
土日分の仕事の為多忙
委員会はまずない
1人欠員
8:30~17:30
(60分休憩)
17:30~翌日8:30は当直
委員会殆どない
1人欠員
8:30~17:30
(60分休憩)
17:30~翌日8:30は当直
仕事少ない為代休取得日。
1人欠員
8:30~17:30
(60分休憩)
17:30~翌日8:30は当直
午後に委員会のパターン多い
1人欠員
8:30~17:30
(60分休憩)
17:30~翌日8:30は当直
委員会少しあり
薬剤師2人
8:30~17:30
(60分休憩)
17:30~翌日8:30は当直
当直は1人だけ。
当直8:30~翌日8:30まで当直
当直日曜日と同じ

【中規模病院の例】
●病床数200~500以下の病院
●常勤薬剤師は7~20人位
●一通りの常勤診療科が存在する。ここから小病院にむけて、医師が非常勤として派遣されている

このような病院は、薬剤師はオンコールではなく「当直」となる。1人当たりの当直回数が少なくて済むからである。当直と夜勤は混同され易いが違う。

当直

【当直(=宿直)】
病院内の「当直室」に泊まり込み、病院からの電話鳴った場合はすぐ仕事できる状態の事。当直時間中は寝ていても好きな事していてもOKである。
基本的には「当直時間」は労働時間に含まれず、実労働あった場合に申請して1.25倍の時間給を受け取る場合が多い。

8:30出勤。前日当直者から申し送り受ける。
退院指導。調剤準備など。
12:30休憩開始。
13:30休憩終了。入院中患者への服薬指導など。
17:30当直開始。
基本的には当直室で休憩。緊急呼び出し時
にはすぐ応対・調剤・指導をする。
翌日
8:30
当直終了。日勤者に申し送り。
まる1日以上は休日

またこれらを加味すると、概ね次のような勤務シフトが出来上がる。

中規模病院の薬剤師シフト例

【中規模病院の薬剤師シフト例】
●薬剤師8人
●2020年11月の例
<結果>
●薬剤師B・C・D・E・F・G・Hが同じ当直回数。薬剤部長Aは当直がない。
●当直は4~5回。翌日休も同回数とれる(当直明けは仕事してはいけない為)。

1
B当直
2
C当直
B休み
3(祝)
D当直
4
E当直
D休み
5
F当直
E休み
6
G当直
F休み
7
HB当番
H当直
8
C当直
9
D当直
C休み
10
E待機
D休み
11
F当直
E休み
12
G当直
C休み
F休み
13
H当直
G休み
14
BC当番
B当直
15
D当直
16
E当直
D休み
17
F当直
E休み
18
G当直
F休み
19
H当直
G休み
20
B当直
H休み
21
CD当番
C当直
22
E当直
23(祝)
F当直
24
G当直
F休み
25
H当直
G休み
26
B当直
G休み
E休み
27
C当直
B休み
28
DE当番
D当直
F当直30
G当直
F休み
12/1
H当直
G休み

ポイントは所規模病院のオンコールのように、頻繁ではない事(あちらは月7回ペース)。退勤後どこで寝ていても自由である。また当直明けが休日で、つまり平日休みも取り易い。おまけに薬剤師数も多いため、休みの予定も融通しやすい。

関連項目

病院薬剤師の業務例

薬剤師の職種別特徴など

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