現地課税について

配当金(インカムゲイン)の課税

配当金の課税は、「所属国の国内源泉税率」を引かれたのち、「日本国の配当課税」もかかる。いわゆる二重課税となっている。

【例:米国株のコカ・コーラは、1株あたり1.6$の配当金をだす。】
100株所持していたとすると
1.6$×100株×(1-0.1)×0.7969=114.75$
 を受け取れる。

【例:英国株のユニリーバは、1株当たり2.2$の配当金をだす。】
100株所持していたとすると
2.2×100株×(1-0)×0.7969=175.318$
 を受け取れる。

赤マーカーは所属国の現地課税、青マーカーは日本の配当税率をさす。

配当税率の一覧

現地源泉税率
国別源泉税率税引後受取率
米国株10%71.72%
英国株0%79.69%
オーストラリア株0%79.69%
インド株0%79.69%
メキシコ株0%79.69%
カナダ株15%67.73%
ロシア株15%67.73%
アイルランド株20%63.75%
台湾株21%62.95%
デンマーク株27%58.17%
ベルギー株30%55.78%
スイス株35%51.80%

この表から解る通り、アメリカ株の配当金は少し損する。スイス株の配当金は半減してしまう。

英国株だと配当金を最大に受け取れるので、配当金を狙う際は英国株を狙うと良い。

株価差益(キャピタルゲイン)の課税

こちらはどこの国の株であっても、同じ課税率である。つまり、利益額の20.375%が日本国内で課税される。

先ほどの配当金課税では、現地課税×日本課税の2重課税されていた。しかし株価差益課税は、日本課税のみですむ。たとえアメリカ株でも、スイス株でも日本課税のみ。

【例:日本電信電話株を2000円×200株取得➡2500円×200株売る場合】
株価差益は、2500円×200株-2000円×200株=10万円。
ここに課税されるので、
10万円×(1-0.20375)=79625円
 が利益として獲得できる。

【例:P&G株を50USD×100株取得➡60USD×100株売る場合】
株価差益は、60USD×100株-50USD×100株=1000USD。
ここに課税されるので、
1000USD×(1-0.20375)=796.25USD
 が利益として獲得できる。

NISA枠による非課税対象

勘違いされがちだが、NISA枠で完全非課税とはならない。

NISAで非課税になるのは、「日本課税の20.375%」のみである。つまり米国株の配当金は、現地課税の10%ぶんだけ引かれてしまう。

【例:コカ・コーラ株の配当金の受取】
1株あたり1.6USDの配当金をもつ。100株を、NISA枠で所持すると
1.6USD×100株×(1-0.1)×1=144USD
 を受け取る。

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