
ポイントはこれだけ。
【ワーファリン投与中のビタミンK制限】
250μg/日 以内にする
●守れない場合・・・同作用でビタミンK無関係である「DOAC」へ変更してもらう。
この250μgの数値は、PubMedで示されている。
安定した抗凝固状態を得る為には、約80μg/日のビタミンK摂取が理想的である。日常的な摂取が50μg/日以下になると、抗凝固状態が不安定になる可能性がある。一方、日常的なビタミンK摂取量が250μg/日を超えると、ワルファリン感受性が低下する為、250μg/日は超えないようにする。
ワルファリンとビタミンKの相互作用(PubMed検索)のP15 より引用
この250μg/日を超える・超えない例をみていく。
ワーファリン投与中の食事の例
納豆
実質食べられない。
ビタミンKは納豆100g当りで600μg。一食分の納豆1パックは50g程度で、300μg(>250μg)となりオーバーしてしまう。
更に納豆菌は腸管でも生き残り、ビタミンKを産生し続けてしまうため実際はもっと摂取していることに。
スムージー・野菜ジュース
基本的にOK。
例として野菜生活100オリジナル®の200mLパックで、13μgのみ。
(出典元:メーカー公式サイト)
クロレラ
実質使えない。
クロレラサプリ100gあたりで、ビタミンKは3600μg含有する。
(出典元:慶応義塾大病院HP)
サプリメントとして1日10g以上は摂取するので、それでも360μg(>250μg)となる。
緑黄色野菜
一概にOK・NGとはいえずモノに依る。
食品名 | 量 |
---|---|
ほうれん草(葉) | 478.5 |
ほうれん草(茎) | 66.4 |
ブロッコリー | 205 |
ねぎ(緑) | 242.6 |
ピーマン | 29.8 |
春菊 | 350 |
しそ | 650 |
わかめ | 253 |
こんぶ | 67 |
ひじき | 329 |
あま海苔 | 1386 |
海苔は含有多く感じるものの、1度の摂取量は少ないのであまり気にしない。
ほうれん草はおひたし1杯で40gはあるので、NG。
春菊も鍋物・おひたしにすれば50gをすぐ超えるため、ほぼNG。
果物
いっさい制限不要。ほとんどビタミンK含まない為。
<誤解>ビタミンKではなく、K(カリウム)は豊富に含まれる為混同される。
参考
慶応義塾大病院HP(外部リンク)
関連項目
薬剤師の職種別特徴
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