バンガード・米国ヘルスケア・セクターETF(英:Vanguard Health Care Index Fund ETF Shares、以下VHT)とは、米国のヘルスケアセクター指数(MSCI USインベスタブル・マーケット・ヘルスケア25/50インデックス)に連動するETF銘柄である。
設立は比較的新しく、リーマンショック前の2004年である。
指数へ連動する為に、米国ヘルスケア・セクターの大型株・中型株・小型株に投資している。
銘柄データ
指数連動型の商品の為、前述のとおりヘルスケア・セクターの株に分散投資されている。
構成銘柄上位10社と、割合はこの様になっている。
Company | Ticker | % Assets |
Johnson & Johnson | JNJ | 8.53% |
UnitedHealth Group Inc | UNH | 6.29% |
Pfizer Inc | PFE | 4.60% |
Merck & Co Inc | MRK | 4.46% |
Abbott Laboratories | ABT | 3.64% |
AbbVie Inc | ABBV | 3.43% |
Thermo Fisher Scientific Inc | TMO | 3.03% |
Amgen Inc | AMGN | 2.95% |
Bristol-Myers Squibb Company | BMY | 2.93% |
Medtronic PLC | MDT | 2.88% |
2020/09/12更新 | Other | 57.26% |
医薬品・ヘルスケア機器・バイオテクノロジー・医療機器といった業種での、米国代表格の顔ぶれが並んでいる。またどの企業も連続増配の長い顔ぶればかりであり、とくにJNJ・MRK・MDTなど連続増配50年を超す「配当王銘柄」とされている。連続増配株が長いほど倒産リスクが低く・長期リターンがよいことが解っており、そのことがVHTの安定性に寄与している。
このVHT基本的なデータは以下となる。なお総資産のBはBillion(×10^9)を指している。
総資産 | 12.45B |
直近株価 | 194.64 |
上場日 | 2004/1/26 |
直近利回り | 1.32% |
データ更新 | 2020/09/12更新 |
配当金・株価など
2005年以降の配当金は、以下のように推移。なお配当税率(キャピタルゲイン課税)は、米国株ゆえに10%と20.375%の二重で課税される。

右肩上がりではあるが、配当金は2%弱程度と少ない。VHTはインカムゲイン(配当金)ではなく、キャピタルゲイン(株価の伸び)をメインとする銘柄だからである。
リアルタイムの株価はこのようになる。
特徴
成長力の比較(VHT vs その他ETF)
セクター11分類のうちで、ヘルスケアセクターは成長率が良い(セクター11分類の記事を参照)。
参考として、セクター11分類別の近年(2004~2020年)のリターンを載せる。

この様に、ヘルスケアセクターETFの株価の伸びは良く、成長率のよさが解る。
底堅さの比較(VHT vs SPY)
また底堅く、不景気でもあまり下落しない特徴がある。
セクター11分類(のETF)の中で比較すると、
例えばリーマンショックの2008年、ヘルスケア・セクターETF(VHT)は23.3%の下落だった。

いっぽうで同じ2008年で、市場平均(SPY)は36.8%の下落を記録した。

高成長率と底堅さを兼ね備えており、長期保有には適しているとされる。
リンク
The Grobal Industry Classification Standard(GICS®)(英語)
出典元(企業の年次報告書・10K・その他)
株式投資 第4版(日本語版・ジェレミー・シーゲル著)
関連項目
生活必需品セクター
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